表明保証保険は、英国法を準拠法とするM&Aにおいても益々一般化しつつありますが、関係者がより表明保証保険に精通し、個々の取引に応じた保険を求める傾向が強まる中で、その市場の細分化も進み、実務も進化しています。最近のトレンドとして、表明保証保険が最終的には買主名義で購入されることを意図して、売主のブローカーが保険会社と意向表明の交渉を行う Flipsがより一般的になってきています。また、表明保証保険においては一般にデューディリジェンスの過程で認識されたリスクについては保険の対象外とされますが、保険契約者からは誰の認識を基準とするのかについてしばしば限定された個人を基準とすることが求められます。この関係で、保険会社としては、このような要請に応じるとしても、保険契約者において最適任者によりデューディリジェンスが遂行され、情報が集約されることを強く求めるようになっています。この他にも、昨今、とりわけ金融サービス業における規制当局の許可をめぐり、契約の締結からクロージングまでの間に新たに発生した問題を保険でカバーすることについても大きな課題となっています.

近時、M&Aにおいて利用されることが増えている表明保証保険についての海外の動向は、アウトバウンドのM&Aを検討している日本企業にとっても関心の高い分野と考えられることから紹介する次第です.

詳細は、Jones Day Commentary " Current Trends in Warranty and Indemnity Insurance in M&A Transactions Governed by English Law"(オリジナル(英語)版)をご参照ください。

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